子どもの脳を伸ばす「しつけ」怒る前に何をするか 3人育児ママが読んだ感想【書評】【レビュー】

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こんにちは!
3人子育て日和、はなです。

現在長女10歳・長男7歳・次男4歳の育児中です。

子どもたち3人を育てていくなかで、毎日の「子育ての疑問」「子育てで迷うこと」を解消すべく、さまざまな育児本を読みあさっています。

今回は、子どもの脳を伸ばす「しつけ」怒る前に何をするか―「考える子」が育つ親の行動パターン 著:ダニエル・J・シーゲル ティナ・ペイン・ブライソンについてレビューをしていきます。

こんな方におすすめ
  • 「しつけ」=「怒って思い知らせる」「罰する」というイメージを持っている方
  • 「効果的なしつけ」が知りたい
  • しつけをどうすればいいのかわからない
  • 毎日疲れきって、感情に流されてしまう

私がこの本を読んでみて、参考になった部分を7つご紹介します。

「こんな時困っていたから、対処法がわかって助かった!」
「しつけに対する考え方が変わった」
「子どもの脳のことが知れて参考になった」

など、有益な情報を共有できればいいなと思います。

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はな

ブログ管理人、はなです。
1994年生まれ。現在31歳。3人の子育て中。
パート勤務をしながら、夫と共に絶賛住宅ローン返済中です。
英語苦手ママですが、子ども達が英検2級に合格することを目標に、塾におうち英語に試行錯誤中。
実際に使用している知育おもちゃについても、レビューしています。
そのほか、3人子育ての様子、お役立ち情報などを読者の方々と共有していきたいと思っています。

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どんな本?

著者はダニエル・J・シーゲルと、ティナ・ペイン・ブライソンです。

脳科学と心理学を応用した精神療法を実践してきた方たちで、ダニエル・J・シーゲルはUCLA医科大学精神科臨床教授、ティナ・ペイン・ブライソンは児童青年心理療法士を務めており、「しあわせ育児の脳科学」でも共著者となっています。

この本では、脳科学にもとづくしつけ方法を紹介して、キレたり感情をむき出しにしたりといった、しつけによくありがちな場面のほとんどをなくす心得と方法をお教えしよう。

引用:子どもの脳を伸ばす「しつけ」怒る前に何をするか―「考える子」が育つ親の行動パターン(大和書房)

しつけが必要なときは、子どもの脳を伸ばせる子育てでいちばん大切な瞬間の一つであると、本書では書かれています。

普段あなたはこんなしつけ方法を見直したいと思っていませんか?

  • イライラと爆発ばかりのうんざりするしつけ
  • 怒りで子どもの感情を押し込めるようなしつけ
  • その場しのぎの一貫性のないしつけ

もし、普段このようなしつけをしていて、

「いつものしつけ方法でいいのかわからない」
「もっと効果的で成長を助けるようなしつけをしたいと思っている」

このように思っている方にとって、ぴったりの本です。

「しつけ」ということばを定義し直す

しつけの本来の意味は、「教える」であり、罰する事ではない。

引用:子どもの脳を伸ばす「しつけ」怒る前に何をするか―「考える子」が育つ親の行動パターン(大和書房)

しつけ=思い知らせる、罰するではなく、「教える」「学ぶ」「支持を与える」であると、本書には書かれています。

「しつけ」と聞くと、

  • 強い口調で、しっかり思い知らせないといけない
  • 罰することで学習させた方がいい

このように思いがちですが、しつけと罰は区別する必要があるのです。

はな
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「しつけと罰は区別する必要がある」
これを最初に知った時、自分の子どもたちへの接し方は大丈夫だったかな?
と考えさせられました。

「感情のコントロールができる子」になるためにー親の2つの目的

しつけには、おもに2つの目的がある。1つめは、子どもが自発的にきちんとしたふるまいをするように導くことだ。

引用:子どもの脳を伸ばす「しつけ」怒る前に何をするか―「考える子」が育つ親の行動パターン(大和書房)

2つ目の目的はもっと長い目で見たものだ。

引用:子どもの脳を伸ばす「しつけ」怒る前に何をするか―「考える子」が育つ親の行動パターン(大和書房)

「行儀よくさせたい」「宿題をやらせたい」このような時、つい、強い口調で子どもを否定するような言葉を言ってしまったり、おどしたりしていませんか?

  • 今すぐやめなさい!
  • だから言ったでしょ!

普段リビングで自分が言っていることもあれば、病院の待合室やスーパーなどでも聞こえてきますよね…。

1つ目の目的である、「子どもが自発的にきちんとしたふるまいをするように導くこと」を果たすには、

  • いっしょに問題を解決する
  • いっしょにどうすればいいのか話し合う

このように、よくない行動をしないように手助けすることが大切であると、本書では書かれていました。

はな
はな

この場だけ、今日だけ行儀よくしてほしいのではなく、これから先も病院の待合室では静かに待てるようになってほしいと思いますよね。
「いっしょに」ということがポイントだと感じました。

2つ目の目的である「長い目で見たもの」とは、どんなものでしょうか?

それは「自分を抑えきれない感情の爆発などにうまく対処するスキルと能力を養わせること。」です。

これは今だけではなく、将来いろいろな場面で使える内面のスキルであり、そしてこれは、長い目でじっくりと時間をかける必要があることだと本書では書かれています。

はな
はな

将来いろいろな場面で使えるスキルは、身につけるのに長い時間がかかるもの。
時間がかかっても、効果的なしつけをしていきたいと思いました。

「つながり」のあと「切り替え」へ

つながりとは、子どもに関心を向けて、気持ちを尊重してきちんと耳を傾け、問題解決へのがんばりを評価して、いつも味方であることーその行動が気に入ったかどうかは別としてーを伝えるということだ。

引用:子どもの脳を伸ばす「しつけ」怒る前に何をするか―「考える子」が育つ親の行動パターン(大和書房)

悪さをするときは、たいてい子どもが親とのつながりを求めているときであると、本書では書かれています。

このしつけでの対応の仕方で気をつけるポイントは

  • 年齢
  • 気性
  • 発達段階
  • そのときの状況

このような状況によって、かえたほうが良いとされています。

では、つながるとはどんなことでしょうか。

  • 子どもに関心を向ける
  • 気持ちを尊重してきちんと耳を傾ける
  • いつも味方でいる

つながりのあとは、切り替えることで、子どもは感情のコントロールができるようになると本書では書かれています。

しかし、切り替えには、タイミングが重要です。

かんしゃくを起こしているときの罰と教訓には効果がない。

引用:子どもの脳を伸ばす「しつけ」怒る前に何をするか―「考える子」が育つ親の行動パターン(大和書房)

切り替えは、子どもの感情が高ぶっているあいだはうまくいかないことが多いため、しっかり理解できるように落ち着かせてからが大切です。

はな
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かんしゃくを起こしているあいだ、なんとか気持ちを立て直してもらいたくなって、いろいろとしゃべり過ぎてしまうことってありますよね。
まずは感情の高ぶりが落ち着くまで待つことを意識して、切り替えのタイミングまでつながることをしていこうと思いました。

いい親でもやってしまう20のしつけの間違い

この章では、十分な知識を持っている親たちでさえやってしまう、20のしつけの間違いが紹介されています。

十分な知識を持っている親でさえやってしまうと思うと、少し安心できる内容です。

ここでは20のしつけの間違いのうち、私が「ついやってしまう」「共感できる」と思ったものを、3つご紹介します。

  • しゃべりすぎる。
  • 一貫性と頑固さをごっちゃにする。
  • 子どもが「しない」のでなはく「できない」のだ、ということを忘れる。

このなかで特に私に刺さったしつけ方法が「しゃべりすぎる」です。

「しつけをしなければ」
と思うと、伝えたいことがどんどん出てきて、つい、くどくど永遠に話し続けてしまいます。

子どもがかんしゃくを起こして耳を傾けられなくなっているとき、親はただ黙っていなければならない。混乱した子どもに向かっていくらしゃべっても、たいていは逆効果だ。さらに気持ちが乱れてしまう。かわりに、ことば以外のコミュニケーションを使おう。抱きしめ、肩を抱き、微笑みかけて、うなずく。

引用:子どもの脳を伸ばす「しつけ」怒る前に何をするか―「考える子」が育つ親の行動パターン(大和書房)

このように、しつけの間違いについての向き合い方、対処法が細かく解説されています。

はな
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しつけの間違いをするたびに落ち込むのではなく、「完璧な親は存在しない。少しずつ変えていけばいい。」と思うことが大切だと感じました。

どなる前に、3つの質問―「なぜ?何を?どうやって?」

子どもにどなる前に、少し時間をとって、この3つの質問を自分にすることが大切であると本書には書かれています。

なぜ少し時間をとることが大切なのでしょう。

なにしろ、人の脳は体の痛みを脅威ととらえるようにプログラムされていて、それが神経回路を活発にさせ、人をさらに反応しやすく、”戦闘”モードにさせる。

引用:子どもの脳を伸ばす「しつけ」怒る前に何をするか―「考える子」が育つ親の行動パターン(大和書房)

例えば、バシッと突然、4歳の息子に背中を叩かれたとします。

「なにするの!叩くのはだめっていってるでしょぉぉぉーー!」

と、とっさに反応して、しかりつけたくなりませんか?

これは脳にプログラムされている反応なので、キレないしつけを実践することは、簡単にはいきません。

とっさに反応してしまう前に、できるだけ早く一呼吸おいて、意図を持って、自分に向かって3つの質問をしていきます。

まず1つ目の質問である「なぜ?」では、子どもがなぜこんなことをしたのかを考えます。

カッとなっていると、

「怒らせようとしているからだ」
「だだっこだからだ」

など、思い込みで決めつけてしまいがちになってしまいます。

しかし、少し時間をおいて「なぜ?」を考えてみると、

  • やってみようとしたけど、うまくいかなまった。
  • 興味があっただけ

このように、単純なことが多いと感じます。

それがわかれば、感情にまかせた思い知らせる言い方ではなく、もう少し思いやりを持ったしつけができるかなと思いました。

はな
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親である自分がカッとなっている時は「子どもがわざと怒らせるようなことをしている!」と思いがちになってしまいます。
少し時間をおいて、「なぜ?」を考えてみれば、子どもらしい単純な気持ちが見えてくることが多いと感じます。

次に「何を?」では、今ここで何を教えたいかを考えます。

「思い知らせる」ではなく「学ばせること」、これを考え直すことで、感情に流されるのをストップさせる助けになってくれます。

はな
はな

「今、感情的に思い知らせようとしている!」
これを思い出すと、気持ちを落ち着かせることができることがあります。
できない時もあります。(小声)

最後に「どうやって?」を考えます。

「どうやって教えるのがいちばんいい?」

まずは、こころのつながりをつくることが大切だと本書では書かれています。

気持ちに共感し、どう伝えればいいのか、お手本を示します。

例えば…
待つのはたいへんね。すぐに遊びたいのにママがスマホをいじっているから怒っているのね。そうでしょう?

怒った声の「うん!」が聞こえてきそうですw

しかし、これは悪いことではなく、共感し、注意を引くことで落ち着きを取り戻すきっかけになります。

落ち着きを取り戻すことができたら、耳を傾けられるようになるので、ほかの方法を教えられるようになるのです。

例えば…
「今度自分の方を見てほしい時は、ぶつのではなく、言葉で伝えてほしい。」
と教えることができる。

はな
はな

この「なぜ?何を?どうやって?」の質問は、毎回必ず実践することは難しいですよね。
少しずつ実践していくことで、無意識にできるようになってくると、本書では書かれていました。
少しずつではありますが、私もすぐに反応してしまうのを、ぐっとこらえて3つの質問をすることに集中できるようになってきました。
毎回は実践できていませんが、これからできる頻度が上がっていけばいいな。と思いながら、子どもたちと向き合っています。

子どもの脳は「建築中の家」と理解する

子どもの脳は、建築中の家のようなものだ。1階の脳は、脳の低い位置にある脳幹と大脳辺縁系からなっていて、よく”爬虫類脳”とか”旧哺乳類脳”などと呼ばれる。

引用:子どもの脳を伸ばす「しつけ」怒る前に何をするか―「考える子」が育つ親の行動パターン(大和書房)

その部分はとっさの反応の原因となり、モットーは、緊急の”構え!狙え!撃て!”で、たいてい”構え”と”狙え”の部分はまるごと省かれてしまう。

引用:子どもの脳を伸ばす「しつけ」怒る前に何をするか―「考える子」が育つ親の行動パターン(大和書房)

この1階の脳は、生まれたときからすでに発達している部分です。

そのため、思いどおりにならないことで物を投げたり、攻撃的になったりしてしまうことは、小さい子にとって発達上自然なことなのです。

2階の脳は、バランスの取れた意味のある人生を送り、健全な人間関係を楽しむための思考や感情、人づき合いなど、さまざまなスキルをつかさどっている。

引用:子どもの脳を伸ばす「しつけ」怒る前に何をするか―「考える子」が育つ親の行動パターン(大和書房)

この2階の脳が持つスキルは以下のようなものです。

  • しっかりした判断や計画づくり
  • 感情と体をコントロールすること
  • 自己洞察(自分を見つめる目)
  • 柔軟性と順応性
  • 共感(思いやり)
  • 道徳観

子どもに身につけさせたいのは、まさにこんなスキルだと思いました。

しかし、この2階の脳の発達には時間がかかると、本書では書かれていました。

2階の脳は、人が20代半ばになるまで完成されない。

引用:子どもの脳を伸ばす「しつけ」怒る前に何をするか―「考える子」が育つ親の行動パターン(大和書房)

このことから、子どもは「わざとやらない」のではなく、発達上「まだできない」ということがわかります。

「20代半ばになるまで何もできないの?」

と不安になってしまいますが、そんなことはないと本書では書かれていました。

親は発達に合わせるようにして、期待を調整しなければならない。

引用:子どもの脳を伸ばす「しつけ」怒る前に何をするか―「考える子」が育つ親の行動パターン(大和書房)

あくまでも発達途中だということを忘れないように、「教えてあげる」ということを意識すれば、今よりも少し楽な気持ちでしつけができるかな。と思います。

はな
はな

身につけてほしいスキルをもつ2階の脳は20代半ばでないと完成しない。
それなのに、2歳・3歳の子に「身につけさせたい」「できるでしょ?」と思うことは無理があるなと感じました。
「子どもの脳は発達途中」これを知っているだけで、思いやりを持って接することができそうです。

まとめ

私がご紹介した章のほかにも、親が怒鳴ったり、キレたりする機会を減らすアイディアがたくさん書かれています。

具体的な例もたくさんあり、参考になる部分ばかりの内容です。

終始、著者らが共感してくれるので、「そうなのよ!」「わかってくれてるー!」と思いながらどんどん読み進められました。

共感してくれている人の解説なので、話が受け入れやすく、実践したくなると感じました。

もちろん脳科学と、心理学を応用した精神療法を実践してきた著者たちなので、専門的なしつけ方法ばかりです。

共感してもらいながら、専門的で効果的なしつけ方法がわかる、とても読みやすい本だと感じました。

また、具体例がなんとも海外チックで、楽しく、それでも「どこの国も一緒だな」と共感できる部分があると思います。

子どもの脳を伸ばす「しつけ」怒る前に何をするか―「考える子」が育つ親の行動パターンを読んでみたい方の、参考になれば嬉しいです。

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